2022年7月の記事一覧
<星の教室> 報告
実施日 7月14日(木)~15日(金)
実施会場 屋代高校 多目的教室他
参加生徒 2年理数科
講 師 東京大学 山岸光義 先生、 東京大学 鮫島寛明 先生
東京大学木曽観測所 森 由貴 先生
T A 東京大学大学院理学研究科天文学専攻 修士 成田佳奈香さん、船越菜月さん
内 容
実習1「視角をつかって距離を測る」
実習2「銀河までの距離を測る」
実習3「宇宙の年齢を求める」
グループ発表
各班で作成したスライドをスクリーンに投影し、宇宙の年齢についての思考過程と結論を説明(各班質疑応答含めて10分程度)
宇宙の年齢を求める事を目的として、銀河までの距離を計算するためのデータ収集を行い、後退速度の情報を合わせて、各班で考えて発表するという内容です。講師・TAの方が上手に手を入れてくださり、班ごとにそれぞれユニークなモデルを考えながら話し合いを進めることが出来ました。
今年度からは、生徒は全員iPadを持っていたので、テキストを電子配布として、グループ発表もiPadを用いて行いました。学校にあるsurfaceも用いて、一人二台のデバイスを駆使して実習が進みました。各班の発表内容について、講師の先生方より事後に詳細な解説もいただけて、生徒と共有しました。電子化したメリットが大きく発揮されました。
コロナ禍で屋代高校開催となりましたが、本来ならば木曽にある東京大学の観測所で行っていた実習です。国内有数のシュミット望遠鏡を用いて観測している研究施設内で、宿泊して実習を行うことが出来ずに、少し残念でした。しかしながら、この企画を中止とせず、様々な工夫を凝らして、実習の本質的な部分(宇宙の年齢を考えて、発表して、議論する)を丁寧に実施してくださった講師の先生方には、感謝したいと思います。この実習は、「ミニ課題研究」と位置付けられています。2年理数科の皆さんは、探究のプロセスを一通り経験できました。今後の課題研究に繋がることを期待しています。
<生徒感想>
・自分達の方針で、課題である宇宙の年齢を求めていくことが出来たことはとても自信に繋がりました。上手くいかず、行き詰まってしまった時もありましたが、先生方が一緒に話し合いに参加してくださり、様々な議論をしながら結論に結びつける事が出来ました。他の班の発表からもそれぞれ違ったアプローチの方法を知れ、正解はわからない問題ですが、色々な考えから仮説を立てていく事はとても面白いと感じました。とても貴重な良い経験でした。
・データから考察していく時は難しく考えるのではなく、まずはシンプルに考えることが重要だと学んだ。また宇宙年齢を求める過程で班員で協力してプレゼン資料を作ることができた。プレゼンの仕方などこれから必要となっていく伝える力を養うことが出来た活動だった。
・星の教室という名前だったので星の歴史や見える季節などを学習するのかと思ったが、もっと研究っぽいことができて楽しかった。東京大学の方達ということでアドバイスしてくれる時も自分達と視点が全然違うと思ったし、いつも知らないうちに着目するべきポイントを見逃しているのかもしれないと感じた。プレゼンテーションのコツなども教えていただいたので研究に活かしたい。
<データサイエンス連携講座 統計講演会> 報告
実施日 7月8日(金)
実施会場 中学棟講義室(中学1年生)・2棟パソコン室(高校1年理数科)
講 師 茨城大学教育学部 教授 小口 祐一 先生
内 容 演題「ICTを活用した統計的問題解決とコンテストに向けて」
統計グラフコンクール、統計データ分析コンペティション、データサイエンスコンテストなどのコンクールに出品することを目標として、データの収集方法やデータ分析の手法についての解説を受けた後、実際にSSDSEのファイルを用いてグラフを作成したり、分析したりする演習を行いました。また、昨年度のコンクールやコンテストの作品を見ながら、作品の良い点や修正した方がいい点などの解説をしていただきました。
参加した生徒達はパソコンソフトを使うことにより、簡単にデータの分析ができることにびっくりしながら、楽しく演習に取り組むことが出来ました。短時間の演習でしたが、今回の講演会を機に統計に興味を持ち、一人でも多くの生徒がコンテスト等に挑戦してもらいたいと思います。
<生徒感想>
・この講演を聴いたことで、今まで資料を作る時にしか使っていなかったエクセルで様々な
データを素早く見やすいグラフに変換できることを知り、手軽に自分でデータ分析ができるのは面白いと思った。
・今日は統計グラフの作り方の演説をしていて、僕も表彰されたような作品を作りたいと思った。大切なことはこのグラフを作り、そこからどんなことを分析しどう文字にして表すか、その力をもっと強めていきたいと思った。そのためにはどんな情報でもいいからグラフを作り、どんどん書いていく事をしようと思った。