活動報告

2023年7月の記事一覧

<アカデミックサイエンス 東大木曽観測所実習「星の教室」> 報告

実施日時  7月13日(木)~14日(金)
実施会場  東京大学木曽観測所
参加生徒  高校2年理数科
講  師  東京大学大学院理学系研究科附属天文学教育研究センター木曽観測所
       助教 高橋 英則 氏   
助教 新納 悠 氏
京都大学理学部 学部2年 大平 達也 氏(TA)
信州大学理学部 学部4年 渡邊 一樹 氏(TA)
内  容
「寝覚めの床」見学
1日目
 ① 講義
 ② 構内見学(105cmシュミット望遠鏡の見学)
③ 実習1 「視角をつかって距離を測る」
④ 実習2 「銀河までの距離を測る」
⑤ 実習3 「宇宙の年齢を求める」
2日目
⑥ 発表会(Googleスライドを用いたグループ発表)
⑦ 講評
  コロナ禍では3年間、屋代高校開催が続きましたが、今年は4年ぶりの現地開催となりました。
木曽観測所へ向かう途中に立ち寄った「寝覚めの床」では、北信地域では見ることのできない、花崗岩の白い河床と、その花崗岩に発達した節理を観察することができました。
  木曽観測所での「星の教室」では、「宇宙の年齢を求める」をテーマとし、講義、実習、グループディスカッション、発表会を実施しました。また、観測所の誇る巨大望遠鏡も見学させていただき、その大きさに圧倒されました。
宇宙の年齢は、最終的には非常に単純な計算によって求めることができます。しかし、その単純な計算に到達するまでには、データを収集・分析・解析したり、論理的に前提条件を定めたりする必要があり、どのグループも非常に活発な議論が夜遅くまで交わされました。発表会では、各グループの熱論の成果を、模式図やデータなどを活用したスライドで伝えることができました。結論はどのグループもほぼ同じものとなりましたが、それに至るプロセスや理論は様々であり、グループごとの色を感じられました。講師の先生方やTAの方々に親切な助言をいただきながら過ごした2日間は、大学での学びを先取りするようなもので、生徒たちにとって非常に新鮮で、刺激的なものでした。
<生徒感想>
・宇宙は未知の世界で、基礎知識がゼロからのスタートだったが、班で協力して1つの難問に向き合うことができてよかった。研究というとのがとういうものなのか実感でき、とてもいい機会になった。
・ただ答えを出すだけでなく、そこに行き着くまでの過程を考えるのが難しかったけど、グループの人と話し合ってたり自分で疑問に思ったりしてどんどん考えをふくらませていくのがとても楽しかったです。
・天候の不都合もあり、夜に星を見られなかったのは残念だったが、貴重な体験ができた。さまざまな考えがありおもしろかったし、勉強になった。研究のうえで、論理的に考える力が身についたと思う。
・宇宙の広がり方、銀河の動き方において様々な考えを出し合ったり聞いたりすることができ、とても面白い実習でした。今後も宇宙の形や広がる向きについて思考を重ねていきたいです。

<SSH 統計講演会> 報告

実施日時  7月5日(水)
実施会場  中学棟講義室(中学1年生)・2棟パソコン室(高校1年理数科)
講  師  茨城大学教育学部 教授 小口 祐一 先生

内  容
  「ICTを活用した統計的探究-統計グラフコンクールの重要ポイント-」という演題でご講演いただきました。統計グラフコンクールなどに出品することを目標として、具体的な入賞作品を通してデータの収集方法やデータ分析の手法PPDACサイクル(Promblem,Plan, Data,Analysis,Conclusion)についての解説を受けた後、昨年度のコンクールの作品を見ながら、作品の良い点や修正した方がいい点などの解説をしていただきました。統計グラフコンクールの応募への動機づけになりました。(ここまでは、中学生・高校生共通の内容)
その後、高校生はSSDSE(教育用標準データセット)のエクセルデータファイルを用いて箱ひげ図やヒストグラムを作成、分析する演習を行いました。エクセルで簡単にグラフを表示できること知るなどパソコンソフトを使うことにより、簡単にデータの分析ができることにびっくりしながら、楽しく演習に取り組めました。
<講師より>
高校生の皆さんは、統計グラフコンクールへ強い関心を持って参加していただきました。自分でデータ分析をする際には、友だちと話し合って正しいグラフ表現ができるまで粘り強く取り組む姿が印象的でした。
中学生の皆さんは、統計グラフコンクールの優秀作品を丁寧に鑑賞して、自分たちはさらに良い作品を作ろうとする意気込みが伝わってきました。初めて見るグラフからもデータの特徴を的確に捉えていました。
屋代高等学校、附属中学校の生徒さんが、統計グラフコンクールに全力で取り組み、統計的探究の力をさらに伸ばしてくれることを楽しみにしております。とても充実した時間をありがとうございました。頑張ってください。
<生徒感想>高校生
・Excelの凄さがよく分かりました。データを統計するときにものすごく便利だと学んだので、一人一研究にも活かしたいと感じました。
・グラフを使って整理することで分析がしやすくなることがわかった。用途によってグラフを使い分けれるようにしたい。
・データがグラフコンクールや一人一研究などでどのように使えるのか学ぶことができた。Excelを使った計算方法やグラフの出し方も今まで知らなかったのでこの機会で使えるようになれてよかった。一人一研究などを通して実際に自分のテーマにあったデータを使っていけるようにしたい。

<生徒感想>中学生
・今回の講習で、ppdacサイクルを実際に使ってまとめている作品を解説付きで見れたので参考になった。また、4つのグループに分けて考えているところが良いなど、どんなところが評価されたのかなども知れたので良かった。効果的なグラフの種類を教えてもらえたのが作るのにあったって参考になった。
・統計グラフコンクールでは適切なグラフを使いたいです。ひと目見てわかりやすいような物を作りたいです。

<科学の教室(理数科展)> 報告

実施日時  7月1日(土)・2日(日)
実施会場  3棟3階理科実験室
参加生徒  理数科1・2年生
実験内容  ・ホットアイス、酢酸ナトリウムを用いた再結晶
      ・疑似火山
      ・偏光板を用いた実験
      ・八重かざぐるまの原理とプレゼント
      ・液体窒素の実験
      ・化学マジック~暑い夏に涼しい実験を~
      ・バスボム作り(子どもたちと一緒に)
内  容
今年の鳩祭は、入場制限などは行われず、外部からの来客者が多く来校されました。科学の教室(理数科展)はその中の一つのイベントとして行われました。冷房をかけながら窓も開け、換気に十分気を使いながら、満員の観客たちを感心させたり、驚かせたり。子どもたちにはプレゼントがあり、バスボムを一緒に作る企画も大うけでした。これで本校理数科を目指してくれる子が増えると良いなぁと思います。本校理数科の生徒達が、実験・実習を多く行っていて、科学大好きであることは間違いなく来客者に伝わったと思います。指導された先生方もお疲れさまでした。