国立天文台 ~何万光年も離れた星を見る~

 

11月30日(月)の6時間目、国立天文台野辺山宇宙観測所から講師の衣笠健三先生をお招きし、観測所や天文に関するお話をお聞きしました。
 私たちの身のまわりにあるものは、観察をして調べることができますが、宇宙に関してはそれができません。何千光年も離れた星の光が見える、光学望遠鏡や電波望遠鏡を使えば、何万光年も離れた星が見える。

 

 

 野辺山という場所は、よく晴れてカラッとした気候と周りが山に囲まれていて、都会からの電波を遮る環境として最適。天体からの電波はとても弱く、大気中の水蒸気に吸収され更に弱められてしまいます。観測には、標高が高く水蒸気の少ないところ、人工の電波が少ないところが適しています。だから野辺山に観測所がつくられたんですね。私たちの住む場所のすぐ近くにそのような施設があることは幸せなことです。行って見学してみると、また違った世界観が生まれるかもしれません。

 

 

 現在、私たちの生活はかなり便利になっています。その反面、スマートフォンや車の衝突防止レーダーなどが出す電波は、観測の邪魔にもなります。それぞれが必要な電波を棲み分け、科学と産業の両立を図っていくことが必要なんだそうです。まさに現在及びこれから将来に向けての課題と言えます。