活動報告

<東北サイエンスツアー> 報告

実施日   8月1日(月)~3日(水) 2泊3日
実施会場   福島県立福島高校、東北大学工学部、つくばの研究施設
参加生徒   生徒32名(1学年4名、2学年26名、3学年2名)
内  容

福島県立福島高等学校との交流、屋代高校OBとの交流(1日目)
東北大学工学部訪問(2日目)
筑波実験植物園、CYBERDYNE STUDIO、筑波宇宙センター見学(3日目)
1日目、福島高校からは「ポルサイトの循環合成の最適条件の検証と自作リークテスト器による流水実験」、屋代高校からは「電気分解による消毒液の作製の研究」と、それぞれSSHの課題研究の発表がされました。その後、簡易放射線測定器はかるくんを使って、校舎周辺の放射線測定実習行いました。さらに、SSH主任教諭の高橋先生から震災当時のお話を聞かせていただき、地震の影響の映像、相馬の津波後の様子の映像を見ました。最後には、「他県からみた福島」「震災後の福島」について、グループディスカッションを行いました。宿舎では、夕食後に屋代高校卒業生5名の先輩が来てくださり、座談会が行われました。先輩からの勉強方法や勉強のスケジュール、大学の魅力など、高校生の質問にも答える形で進めました。
2日目は、東北大学工学部の紹介と模擬授業をお聞きしました。工学部の全体説明を入試広報の先生から受けた後、「電気自動車が拓く新しいエネルギー社会」、「燃料電池・全固体電池って何がすごいの?−未来を変える材料科学の世界−」、「真空技術と化学の融合−電子部品の中の薄膜という材料とは?−」について、それぞれ教授から講義を受けました。生徒達は大学の授業を体験でき、研究について興味を深く聞いていました。大学進学への意識づけとなったようでした。
3日目は、国立科学博物館が植物の研究を促進するために設置した植物園である、つくば実験植物園で、植物の多様性や生態系、絶滅危惧種などについて学び、CYBERDYNE STUDIOでは最先端の医療機器などの装置を実際に装着してみる等、大学の研究が社会でどのように活かされているのかを体験しました。最後に筑波宇宙センターにて、展示館「スペースドーム」を見学しました。実物大の人工衛星や本物のロケットエンジン、日本実験棟「きぼう」の実物大モデルなどを間近に見学してきました。
<生徒感想>
・とても実りのある実習だったと思います。3日間を通して、自分の進路について深く考えることが出来ました。普段学ぶことの少ない最先端の技術について学ぶことができ、私も将来、今ある技術をより良くしていけるような研究が出来たら素敵だと思いました。他にもOBの先輩から沢山のアドバイスをいただけたり、東北という場所に実際に足を運び、震災の経験を知ることができ、自分で調べること以上のお話をお聞きできて良かったです。
・私の中では福島の高校生と交流出来たことがとても嬉しくて、本当にいい経験ができたなと感じました。同世代なのに津波や震災についての意識の高さに大きな差を感じました。放射線については、自分の無知さにショックを受けたぐらいでした。今まで原発はどこか他人事のように感じていましたが、実際に同世代の人の体験談を聞いて、もっともっと震災に合わなかった他県の人も震災についての正しい知識をつけるべきだと感じました。他県の方とお話する機会は今までほとんどなかったのでとても良い刺激となりました。また機会があれば、他県の方とお話して意見を交流したいと思いました。